フィリピンのWEGとは?15歳未満の子どもの単独渡航に必要な書類・費用・申請方法

フィリピンのクラーク国際空港(Clark International Airport)で、Immigration(入国審査)とInternational Transfer(国際線乗り継ぎ)の案内看板が掲げられた入国審査手前のエリア

フィリピンのジュニア留学や英語キャンプでは、子どもが保護者と離れて日本から渡航するケースがあります。

そこで、15歳未満の子どもが親の同伴なしにフィリピンに渡航する際に、原則として必要となるのが「WEG(ウェグ)」です。

あまり聞き慣れない制度ですが、手続きを理解するうえでは、「日本で準備する書類」と「フィリピン入国管理局へ行うWEG申請」を分けて考えると分かりやすくなります。

この記事では、2026年9月現在のフィリピン入国管理局、在日フィリピン大使館、日本の外務省などの公式情報をもとに、WEGが必要になるケース、日本で準備する書類、申請方法、費用について詳しく説明しています。

また、子どもが一人で渡航する場合に利用できる航空会社のUMサービスについても紹介します。


※本記事は2026年9月時点の公式情報をもとに作成しています。

WEGの申請方法、必要書類、料金、航空会社の利用条件などは変更される場合があるため、実際に渡航する際は、フィリピン入国管理局、在日フィリピン大使館、利用する航空会社などの最新情報を必ずご確認ください。

本記事は手続きや入国を保証するものではありません。

フィリピンのWEGとは?

WEG(ウェグ)の正式名称は、Waiver of Exclusion Ground(入国拒否事由の免除)です。

フィリピンの移民法では、15歳未満の外国籍の子どもが親の同伴なしで入国する場合、原則として入国拒否の対象となります。
ただし、フィリピンにいる親のもとへ行く場合は、この規定の対象外です。

そこで、Bureau of Immigration(フィリピン入国管理局/BI)の承認を受けて、その入国拒否事由を免除してもらうための手続きがWEGです。

WEGが必要になる主なケース

一般的な日本人の子ども(15歳未満)の渡航では、親のもとへ行く場合を除き、次のような場合にWEGが必要になります。

▶ 子どもが一人でフィリピンへ渡航する
▶ 祖父母や親戚など、親以外の大人と渡航する
▶ 語学学校スタッフや英語キャンプの引率者などと渡航する

一方、父母のどちらか一方でも親が同行する場合は、WEGの対象にはなりません。
フィリピン入国管理局(BI)のオンライン申請システムでも、「親が同行しているか」がWEG適用の確認項目になっています。

親が離婚している場合、在日フィリピン大使館の案内では、親権者が同行すればWEGの対象外とされています。

また、フィリピンにルーツがあり、フィリピン人の親族または法定後見人が同行し、その関係を公的書類で証明できる場合や、特定のフィリピンビザを所持している場合などには例外があります。

なお、在日フィリピン大使館では、父母だけでなくlegal guardian(法定後見人)もWEGに必要な宣誓供述書を作成できると案内しています。

ただし、親ではない法定後見人が同行するだけでWEGが不要になるとは、フィリピン入国管理局(BI)の現在のオンライン判定基準では確認できません。

WEGでは「日本での書類準備」と「WEG申請」を分けて考える

WEGの手続きで分かりにくいのが、日本で行う書類の準備と、フィリピン入国管理局(BI)へのWEG申請が別の手続きになっていることです。

日本では、Affidavit of Support and Guarantee with Consent to Travel for WEG(扶養・保証に関する渡航同意宣誓供述書。以下、WEG用宣誓供述書)などを準備し、正式に使用できる書類にする必要があります。

そのうえで、事前にオンラインで申請するか、フィリピン到着時にフィリピン入国管理局(BI)へWEGを申請します。

15歳未満の子どもが親の同伴なしでフィリピンへ渡航する際のWEG申請について、日本での必要書類の準備、在日フィリピン大使館での公証または公証役場と外務省でのアポスティーユ取得、その後のフィリピン入国管理局(BI)へのオンライン事前申請または到着時申請までの流れを示した図
フィリピンのWEG申請について、日本での書類準備からWEG申請までの流れ

WEG申請のために日本で準備する書類

WEGを申請するためには、日本を出発する前に必要な書類を準備しておく必要があります。

中でも重要なのが、WEG用宣誓供述書です。
これは、父母または法定後見人が子どもの渡航に同意し、フィリピン滞在中の責任者などを記載する書類です。

WEG用宣誓供述書は、フィリピンで提出できるように公証・認証の手続きが必要です。
その方法には、在日フィリピン大使館を利用する方法と、日本の公証役場と外務省を利用する方法があります。

ただし、WEG用宣誓供述書を公証・認証すれば準備がすべて終わるわけではありません。
フィリピンでWEGを申請する際に使用するパスポートや航空券の写しなどの書類も、日本を出発する前に準備しなければなりません。

フィリピン入国管理局(BI)や在日フィリピン大使館の公式情報では、WEGの手続きに関連する書類として、主に次のものが案内されています。

・ 公証・認証済みのWEG用宣誓供述書の原本
・ 記入済みのWEG申請用紙
・ 子どものパスポートとそのコピー
・ 父母または法定後見人のパスポートのコピー
・ 同行者がいる場合は、その同行者のパスポートのコピー
・ 帰国便またはフィリピンから第三国へ出国する航空券のコピー

※「WEG用宣誓供述書」と「WEG申請用紙」のひな型は、在日フィリピン大使館の公式サイトからダウンロードできます。

WEG用宣誓供述書を準備する2つの方法

方法1:在日フィリピン大使館で公証する

在日フィリピン大使館を利用する場合は、父母または法定後見人が大使館の公証課窓口でWEG用宣誓供述書に署名し、公証を受けます。

東京のフィリピン大使館では、日本国籍の子どもの場合、次の書類を提出するよう案内しています。

・ 署名欄以外を記入したWEG用宣誓供述書 2部
・ 記入済みのWEG申請用紙 2部
・ 子どものパスポートサイズの証明写真 2枚
・ 子どものパスポートのデータページのコピー 2部
・ 同行者がいる場合は、同行者のパスポートのデータページのコピー 2部
・ 父母または法定後見人のパスポートのデータページのコピー 2部
・ 戸籍謄本の原本 1通
・ WEG用の戸籍謄本英訳用紙 2部
・ 返信用のレターパックプラス

WEG用宣誓供述書の署名は、大使館職員の面前で行います。

大使館では通常処理のほか、追加料金を支払うことでエクスプレス発行を選択できます。

通常処理では書類受理から3営業日後、エクスプレス発行では翌営業日に公証済み書類が発行されます。

なお、大使館へ提出したパスポートコピーなどが、フィリピン到着時のWEG申請用としてすべて返却されるとは公式ページに記載されていません。
フィリピンで使用するパスポートコピーや航空券などは、別途手元にも準備しておく方がよいでしょう。

また、大使館で行うのはWEG用宣誓供述書の公証手続きです。
WEGそのものが日本で発行されるわけではありません。

方法2:日本の公証役場で公証し、外務省のアポスティーユを取得する

在日フィリピン大使館を利用せず、日本の公証役場と外務省を利用する方法もあります。

この場合は、WEG用宣誓供述書を日本の公証役場で公証し、その公証書類について外務省のアポスティーユを取得します。

ただし、アポスティーユを取得しただけでWEGの手続きが完了するわけではありません。
アポスティーユは、WEG用宣誓供述書をフィリピンで提出できる状態にするための手続きです。

フィリピンでは、この宣誓供述書と、その他の必要書類を用意して、別途フィリピン入国管理局(BI)へWEGを申請し、承認を受ける必要があります。

日本の公証役場で私署証書の認証を受ける際は、WEG用宣誓供述書のほか、署名者本人を確認するための身分証明書などが必要です。
具体的な必要書類は、公証役場へ事前に確認してください。

なお、北海道(札幌法務局管区内)、宮城県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府、福岡県の公証役場では、公証人による認証、法務局の公証人押印証明、外務省のアポスティーユを一度に取得できるワンストップサービスを利用できます。

書類作成や公証、アポスティーユの手続きを自分で行うことが難しい場合は、WEG関連の手続きを扱っている行政書士などの専門家へ依頼する方法もあります。

WEGの申請方法は「オンライン」と「フィリピン到着時」の2つ

日本で必要な書類を準備した後は、フィリピン入国管理局(BI)へWEGを申請します。

2026年9月現在、フィリピン入国管理局(BI)では、e-Servicesを利用したオンライン申請が稼働しています。
一方、事前にオンライン申請を行わず、フィリピン到着時に手続きを行う方法も公式に案内されています。

オンラインで事前にWEGを申請する方法

オンライン申請は、フィリピン入国管理局(BI)のe-Servicesから行います。

オンライン申請は、フィリピン到着予定時刻の72時間前から行うことができます。
オンライン申請では、申請情報を入力したうえで、必要書類のデータをアップロードします。

主な提出書類は次のとおりです。

・ 公証済みのWEG用宣誓供述書
・ 子どものパスポート
・ WEG用宣誓供述書を作成した親のパスポート
・ 同行者がいる場合は同行者のパスポート
・ 帰国便または第三国へ出国する航空券
・ 招へい、受入団体がある場合はそのInvitation書類
・ 査証が必要な国籍の場合は有効なフィリピン入国査証

申請後、WEG料金をオンラインで支払います。
フィリピン入国管理局(BI)の2026年Citizen’s Charterでは、オンライン申請の処理時間は1営業日程度と案内されています。

オンラインで事前承認を受けても、WEG用宣誓供述書などの必要書類の原本はフィリピン入国時に提示する必要があります。

フィリピン到着時にWEGを申請する方法

オンラインで事前申請を行わず、フィリピン到着時にWEGを申請する方法もあります。

空港などの入国港では、Immigration Duty Supervisor(入国管理当直責任者)がWEGの書類を確認します。

書類に問題がなければ支払い手続きへ進み、Authorized Cashier(指定会計窓口)でWEG料金を支払います。
その後、入国管理当直責任者による確認を経て、入国管理官が入国手続きを行います。

オンライン申請を利用するか、到着時に申請するかにかかわらず、日本を出発する前に必要な書類を正しく準備しておくことが重要です。

WEGにかかる費用

WEGに関する費用は、「フィリピン入国管理局へ支払うWEG料金」と「日本で書類を準備する費用」を分けて考える必要があります。

フィリピン入国管理局(BI)へ支払うWEG料金

フィリピン入国管理局(BI)の2026年Citizen’s Charterでは、WEGにかかる料金は子ども1人につき3,620ペソです。
オンライン申請、フィリピン到着時のいずれも3,620ペソと案内されています。

ただし、オンライン決済を利用する場合は、決済事業者による追加の処理手数料が発生する場合があります。

※在日フィリピン大使館のWEG案内には3,120ペソと記載されていますが、フィリピン入国管理局(BI)が2026年9月に公開したCitizen’s Charterでは3,620ペソとなっています。
本記事では、フィリピン入国管理局(BI)の最新情報をもとに掲載しています。

日本での書類準備にかかる費用

日本で必要となる費用は、WEG用宣誓供述書をどの方法で公証するかによって異なります。

東京のフィリピン大使館の2026年9月現在の案内では、次の料金が掲載されています。

・ 公証料金:書類1部につき3,750円
・ 照合料金:3,750円
・ エクスプレス発行:書類1部につき1,500円を追加
・ 返信用レターパックプラス:600円

実際に必要となる総額は、提出する書類や手続き内容によって異なります。

日本の公証役場と外務省のアポスティーユを利用する場合は、公証役場での費用が別途発生します。
外務省のアポスティーユ自体には手数料はかかりません。

行政書士などへ書類作成や認証手続きを依頼する場合は、さらに各事務所の代行費用が発生します。料金は依頼先によって異なるため、依頼する場合は各事務所へ確認してください。

子どもの単独渡航と航空会社のUMサービス

航空会社には、Unaccompanied Minor(保護者の同伴なしで渡航する未成年者、UM)を対象としたサポートサービスがあります。

航空会社によって内容は異なりますが、出発空港での搭乗手続きや搭乗口への案内、到着後の受取人への引き渡しなど、スタッフが子どもの渡航をサポートします。

対象年齢や利用条件は航空会社によって異なり、年齢によって利用が必須となる場合や、希望に応じて利用できる場合があります。

お子さまの年齢や渡航方法に合わせてご利用を検討してみてはいかがでしょうか。

2026年9月現在の代表的な航空会社の規定は次のとおりです。

航空会社 単独渡航の対象年齢とUMサービス
Philippine Airlines 8歳未満:単独で渡航できません。
8~11歳:UMサービスの利用が必須です。
12~17歳:希望に応じて利用できます。
ANA 5歳未満:単独で渡航できません。
5~11歳:「ANAジュニアパイロット」の利用が必須です。
12~16歳:希望に応じて「ANAエアポートサポート」を利用できます。
JAL 5歳未満:単独で渡航できません。
5~11歳:一人旅の取り扱いがあり、予約はJALコンタクトセンターで行います。
AirAsia 12歳未満:単独で渡航できません。
12歳以上16歳未満:Young Passengers Travelling Alone(YPTA)として取り扱われます。
Jetstar Japan UMサービスは提供していません。
12歳未満:国際線では単独で渡航できません。
12歳以上:条件を満たせば単独で渡航できます。
Cebu Pacific UMサービスはフィリピン国内線のみを対象としており、国際線では提供していません。

WEGについてよくある疑問

父親または母親のどちらか一人と一緒ならWEGは必要?

必要ありません。

フィリピンの法律とフィリピン入国管理局(BI)の現在のオンライン申請システムでは、「a parent(親)」の同伴が基準になっています。
在日フィリピン大使館も、親の付き添いなしで渡航する15歳未満の外国籍の子どもをWEGの対象として案内しています。

なお、離婚している場合は、在日フィリピン大使館の案内では親権者が同行する場合にWEGの対象外とされています。

祖父母や学校スタッフと一緒ならWEGは必要?

親以外の成人と渡航する場合も、WEGが必要になります。

語学学校の先生や英語キャンプの引率スタッフが一緒でも、その人が同行していることだけでWEGが不要になるわけではありません。

法定後見人が同行する場合は?

在日フィリピン大使館では、父母または法定後見人がWEG用宣誓供述書を作成できるとしています。

一方、フィリピン入国管理局(BI)のオンライン申請システムでは、WEGの対象外となる同行者について「parent」と表示されています。

そのため、親ではない法定後見人が同行するだけでWEGが不要になるとは判断せず、事前にフィリピン入国管理局またはフィリピン大使館へ確認するのが確実です。

WEG用宣誓供述書はフィリピン大使館で公証しないといけない?

いいえ。

日本の公証役場でWEG用宣誓供述書を公証し、外務省のアポスティーユを取得する方法もあります。
この方法を利用した場合、フィリピン大使館で追加の認証を受ける必要はありません。

ただし、アポスティーユを取得しただけでWEGの手続きが完了するわけではありません。フィリピン入国管理局(BI)へのWEG申請は別途必要です。

フィリピンのジュニア留学や英語キャンプをご検討の方へ

15歳未満の子どもが親の同伴なしでフィリピンへ渡航する場合は、語学学校への申し込みだけでなく、WEGの準備と利用する航空会社の単独渡航条件も確認されることをお勧めします。

学校によっては、英語キャンプのプランにWEG申請費用が含まれている場合や、日本からの付き添い、フィリピン到着時のWEG申請の立ち会いサポートを提供している場合もあります。

Grit留学では、フィリピンへのジュニア留学や英語キャンプについて、学校選びや留学前に必要な準備をご案内しています。

お子さまのフィリピン留学や英語キャンプをご検討の場合は、LINEまたはお問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。

参考・公式情報

フィリピン入国管理局(BI)「Waiver for Exclusion Ground」
フィリピン入国管理局(BI)e-Services
フィリピン入国管理局(BI)「Citizen’s Charter 2026 1st Edition」
フィリピン入国管理局(BI)「Mactan-Cebu International Airport Citizen’s Charter 2026 1st Edition」
フィリピン入国管理局(BI)「Immigration Operations Circular No. 2023-002」
フィリピン入国管理局(BI)「Waiver of Exclusion Ground User Manual」
在日フィリピン大使館「WEG 扶養と保証の宣誓供述書」
外務省「公印確認・アポスティーユとは」
Philippine Airlines「Unaccompanied Minors」
ANA「ANAジュニアパイロット」
JAL「お子さまの国際線利用案内」
AirAsia「子どもの単独搭乗条件」
Jetstar「お子さまのご搭乗について」
Cebu Pacific「Requirements for Minors Traveling Alone」

この記事を書いた人

石川 真太郎/Grit留学代表

45歳を過ぎてから、苦手だった英語学習に挑戦し、フィリピンの語学学校のオンライン授業と、カナダへの留学を経験しました。
正直、英語力が劇的に伸びたわけではありませんが、新しい挑戦を通して人生が豊かになることを実感しました。

実際に授業や寮、食事、周辺環境などを体験・確認した学校のみを紹介しています。
自身の英語学習経験や現地訪問で得た情報、フィリピン滞在中の実体験も交えながら、これから留学を考える方に役立つ情報を発信しています。