
「海外留学に行きたいけれど、円安だから費用が高そう……」
留学を考えている人の中には、そんな不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
海外留学では、授業料や滞在費、食費、交通費など、現地の通貨で支払う費用がたくさんあります。そのため、円安になると日本円に換算したときの負担が大きくなりやすく、留学を計画するうえで為替は無視できない要素です。
一方で、「円安だから留学はできない」と考える必要はありません。
留学費用は、為替だけで決まるものではないからです。
留学する国や都市、滞在期間、住む場所、学校の選び方、渡航時期、現地での生活スタイルなどを工夫することで、必要な費用を抑えることはできます。
また、留学の目的を明確にして「何にお金をかけるのか」を考えることも重要です。
せっかく海外に行くのであれば、ただ安くすることだけを目標にするのではなく、英語を学ぶ、海外で生活する、異文化を経験するなど、本来の目的を大切にしたいものです。
この記事では、円安が留学に与える影響から、費用を抑えるための考え方、留学先や期間の選び方、現地での節約方法まで、円安の時代に海外留学を考えるうえで知っておきたいポイントを紹介します。
- そもそも「円安」と留学にはどんな関係がある?
- 円安で特に影響を受けやすい留学費用
- 「円安=留学できない」と考えなくてもいい理由
- まずは「留学の目的」をはっきりさせる
- 留学期間を見直すだけでも選択肢は広がる
- 留学先は「国」だけでなく「都市」まで比較する
- 「学費が安い学校」だけで決めないことも大切
- 滞在先を工夫することで費用を抑えられる場合も
- 食費は「自炊」を取り入れると管理しやすい
- 留学中は「小さな出費」に注意
- 航空券は「安さ」だけでなく全体の費用で考える
- 円安対策として「奨学金や支援制度」を調べる
- 「今の為替レート」だけで予算を決めない
- 円安のときこそ「留学の優先順位」を決める
- 「安い留学」と「コストパフォーマンスの良い留学」は違う
- 円安を理由に「いつか行こう」と先延ばしにしすぎない
- 「留学にいくらかかるか」より「いくらなら出せるか」から考える
- 円安の時代だからこそ「留学でしかできない経験」に目を向けよう
- まとめ:円安でも「工夫次第」で留学の選択肢は広げられる
そもそも「円安」と留学にはどんな関係がある?
円安とは、簡単にいうと外国の通貨に対して日本円の価値が相対的に低くなる状態です。
海外留学との関係で考えると、例えば海外の学校の授業料が現地通貨で設定されている場合、円安になるほど日本円に換算したときの金額が大きくなります。
例えば、海外の学校に支払う費用が現地通貨で一定額だったとしても、為替レートが変われば、日本から用意する必要がある金額は変わります。
つまり、
同じ学校
同じ授業
同じ留学期間
であっても、為替の状況によって日本円での負担が変わる可能性があります。
特に留学期間が長くなるほど、授業料や家賃、生活費など外貨で支払う金額が積み重なるため、為替の影響を受けやすくなります。
ただし、留学費用のすべてが為替の影響を同じように受けるわけではありません。
日本円で契約する費用や、すでに日本国内で支払いが完了している費用などは、為替の影響を直接受けない場合があります。
そのため、「円安だから留学費用が全部高くなる」と考えるのではなく、どの費用が外貨で発生するのかを分けて考えることが大切です。
円安で特に影響を受けやすい留学費用
留学費用にはさまざまな項目があります。
一般的には、出発前に必要になる費用と、現地で生活するために必要になる費用に分けて考えると分かりやすいでしょう。
日本政策金融公庫も、留学費用には授業料、滞在費、食費、教材費、交通費、保険、ビザ、渡航費など、さまざまな費用があると説明しています。
その中でも円安の影響を考えるとき、特に注目したいのが外貨で支払う費用です。
語学学校や大学などの授業料
ホームステイや寮、アパートなどの滞在費
現地での食費
公共交通機関などの交通費
現地でのレジャーや買い物に使う費用
などが代表的です。
これらは現地通貨で支払うケースが多いため、円安の影響を受ける可能性があります。
一方で、航空券や海外旅行保険などは、購入・契約するタイミングや商品によって円安の影響の受け方が異なります。
だからこそ、留学を計画するときには「留学費用はいくら?」と総額だけを見るのではなく、何に、どの通貨で、いつ支払うのかまで確認しておくことが大切です。
「円安=留学できない」と考えなくてもいい理由
円安のニュースを見ると、「今は海外留学をしないほうがいいのでは?」と考えてしまうかもしれません。
確かに、以前と比べて日本円での負担が大きくなっているケースはあります。
実際、円安や物価上昇によって留学を延期したり、計画を変更したり、断念したりする学生がいることも報告されています。
しかし、ここで大切なのは、「留学する・しない」の二択で考えないことです。
例えば、
留学期間を短くする
留学先の国や都市を見直す
滞在方法を工夫する
出発時期を検討する
奨学金や支援制度を調べる
現地での生活費を抑える
留学の目的に合わせて費用をかける部分を絞る
といった方法があります。
文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」でも、費用面で留学を諦めかけている人に向けて、先輩留学生の費用削減事例が紹介されています。
つまり、重要なのは「円安だから無理」と決めることではなく、今の予算でどんな留学なら実現できるかを考えることなのです。
まずは「留学の目的」をはっきりさせる
円安の時代に留学を考えるなら、最初にやっておきたいのが「なぜ留学したいのか」を明確にすることです。
例えば、
「英語を話せるようになりたい」
「海外で生活してみたい」
「将来の仕事に役立つ英語を身につけたい」
「海外の大学で学びたい」
「異文化を体験したい」
「日本とは違う環境で自分を成長させたい」
など、人によって目的は違います。
目的が明確になると、どこにお金をかけるべきなのかも見えてきます。
例えば、英会話力を身につけることが最優先なら、観光や買い物に多くのお金を使うより、英語を話す時間や学習環境にお金を使うほうが目的に合っているかもしれません。
反対に、海外での生活経験そのものを重視するのであれば、学校だけでなく現地の人と交流できる環境を選ぶことにも価値があります。
「安い留学」を探す前に、「自分に必要な留学」を考える。
これが、円安の時代に留学を計画するうえで重要な考え方です。
留学期間を見直すだけでも選択肢は広がる
留学費用を考えるとき、多くの人が「どこの国が安いか」に注目します。
もちろん留学先は重要ですが、それと同じくらい重要なのが「どれくらいの期間留学するか」です。
留学期間が長くなれば、授業料だけでなく滞在費や食費、交通費なども積み重なります。
そのため、予算に限りがある場合は、最初から長期留学だけを考える必要はありません。
例えば、まず短期間の語学留学を経験して、自分に合っているか確認する方法があります。
短期留学なら、長期留学と比べて必要な資金を抑えやすく、学校や生活環境を実際に体験することもできます。
「海外留学に興味はあるけれど、いきなり長期間は不安」という人にとっても、短期留学は検討しやすい選択肢です。
一度海外で学ぶ経験をしてみて、その後に長期留学やワーキングホリデーなどを検討する方法もあります。
留学先は「国」だけでなく「都市」まで比較する
留学費用を抑えるには、国だけでなく都市選びも重要です。
同じ国の中でも、都市によって生活費が大きく異なる場合があります。
特に住居費は留学費用の中でも大きな割合を占めることがあります。
そのため、人気の大都市だけを候補にするのではなく、地方都市や比較的生活費を抑えやすい地域も検討してみましょう。
大都市には、大規模な学校が多い、交通が便利、さまざまな文化に触れられるなどのメリットがあります。
一方、地方都市には、生活環境が落ち着いている、住居費を抑えられる可能性がある、現地の人と交流しやすいなどのメリットがあります。
もちろん、地域によって環境は大きく異なるため、単純に「地方のほうが安い」と決めつけることはできません。
大切なのは、
学校の費用
住居費
交通費
食費
生活環境
自分が学びたい内容
をまとめて比較することです。
「学費が安い学校」だけで決めないことも大切
円安になると、できるだけ授業料の安い学校を探したくなります。
もちろん費用は重要ですが、価格だけで学校を選ぶのはおすすめできません。
例えば、授業料が安くても、立地が不便で交通費が高くなったり、授業時間が少なかったり、自分の目的に合わないカリキュラムだったりする可能性があります。
逆に、授業料が少し高くても、授業内容やサポートが充実していて、英語を学ぶ環境として自分に合っていることもあります。
大切なのは、「授業料」ではなく「留学全体で得られるもの」と費用のバランスを見ることです。
学校を比較するときには、授業料だけでなく、授業時間、教材、滞在先、サポート、立地、周辺環境なども確認しましょう。
滞在先を工夫することで費用を抑えられる場合も
留学中の生活費を考えるとき、特に大きなポイントになるのが滞在先です。
代表的な選択肢としては、
ホームステイ
学生寮
シェアハウス
アパート
などがあります。
それぞれにメリットがあります。
ホームステイなら、現地の家庭で生活しながら英語を使う機会を作りやすいというメリットがあります。
学生寮なら、同じように留学している学生と交流しやすいでしょう。
シェアハウスなら、住居費を分担できる場合があります。
アパートなら自由度が高い一方、契約や生活に必要な手続きを自分で行う必要がある場合があります。
どの方法が最も安いかだけではなく、自分の目的と生活スタイルに合っているかを考えて選ぶことが大切です。
食費は「自炊」を取り入れると管理しやすい
留学中の生活費で意外と差が出やすいのが食費です。
毎回外食をしていると、少しずつの出費が積み重なります。
そこで、滞在先にキッチンがある場合は、自炊を取り入れてみるのも一つの方法です。
すべてを自炊する必要はありません。
簡単な朝食だけ自分で用意したり、昼食を持参したり、外食する日と自炊する日を分けたりするだけでも、生活費を管理しやすくなります。
また、自炊は節約だけがメリットではありません。
現地のスーパーで買い物をすることで、商品表示や店員とのやり取りなど、日常生活の中で英語を使う機会にもなります。
「節約しながら英語を学ぶ」という考え方を持つと、普段の生活そのものを学習の場として活用できます。
留学中は「小さな出費」に注意
留学費用を考えるとき、授業料や家賃など大きな費用には目が向きます。
一方で、実際に生活していると、カフェ、コンビニ、外食、交通、買い物、観光など、小さな出費が積み重なっていきます。
一回の金額が大きくなくても、毎日のように使っていると、最終的には無視できない金額になることがあります。
そこでおすすめなのが、留学中も簡単な家計管理をすることです。
食費
交通費
交際費
レジャー費
日用品
その他
といった形で、おおまかに記録してみましょう。
細かく管理しすぎる必要はありません。
「何にお金を使っているのか」が分かるだけでも、節約すべきポイントが見えてきます。
航空券は「安さ」だけでなく全体の費用で考える
円安の影響を考えると、できるだけ航空券を安くしたいと思うでしょう。
ただし、航空券だけを安くしても、空港までの交通費や預け荷物、乗り継ぎに伴う費用などを含めると、結果的にそれほど安くならないケースもあります。
また、乗り継ぎが多い便を選ぶことで、移動時間が長くなり、体力的な負担が増えることもあります。
そのため、
航空券そのものの価格
だけではなく、
空港までの交通費
荷物にかかる費用
乗り継ぎの有無
移動時間
到着後の交通費
なども含めて考えることが大切です。
「最安値」ではなく、自分にとって無理のない総額で比較しましょう。
円安対策として「奨学金や支援制度」を調べる
留学費用を考えるとき、自分で用意するお金だけを見るのではなく、利用できる支援制度がないか調べることも重要です。
奨学金や大学・学校独自の支援制度、国や自治体などによる制度など、留学を支援する仕組みが用意されている場合があります。
文部科学省の「トビタテ!留学JAPAN」でも、留学費用を工夫して海外経験を実現した先輩の事例が紹介されています。
また、学校によっては独自の奨学金や留学支援制度を用意している場合もあります。
制度によって対象者や条件、募集時期などが異なるため、留学を決めてから探すのではなく、留学を考え始めた段階から調べておくと安心です。
「今の為替レート」だけで予算を決めない
留学費用を計算するときに注意したいのが、現在の為替レートだけを使って予算を組むことです。
為替は常に変動しています。
そのため、今のレートでギリギリの予算を組んでしまうと、支払いのタイミングで円安方向に動いた場合、想定より日本円の負担が大きくなる可能性があります。
特に、留学期間が長い場合や外貨で支払う金額が大きい場合には注意が必要です。
留学くらべーるも、申し込み時だけでなく、学費の支払い時や海外送金時など、実際に支払うタイミングで為替や手数料を確認することをすすめています。
そのため、留学資金を準備するときには、
必要な費用を少し多めに見積もる
為替が変動する可能性を考えておく
送金やカード利用などの手数料も確認する
といった準備が大切です。
円安のときこそ「留学の優先順位」を決める
留学費用を節約するときに、すべての費用を削ろうとする必要はありません。
むしろ、何を削って何にお金を使うのかを決めることが重要です。
例えば、英語を学ぶことが目的なら、授業や学習環境に必要なお金は削りすぎないほうがいいでしょう。
一方で、ブランド品や高額な買い物、必要以上の外食などは、留学の目的によっては優先順位を下げられるかもしれません。
「安くすること」ではなく「価値の低い出費を減らすこと」。
この考え方を持つと、留学生活の満足度を下げずに費用を管理しやすくなります。
「安い留学」と「コストパフォーマンスの良い留学」は違う
円安の時代には、「できるだけ安い留学先を探したい」と考える人も多いでしょう。
しかし、「安い」と「コストパフォーマンスが高い」は必ずしも同じではありません。
例えば、授業料が安くても、英語を使う機会が少なければ、期待していた学習効果を得られないかもしれません。
逆に、授業料や生活費が多少高くても、英語を使う機会が多く、目的に合った環境なら、結果的に満足度の高い留学になる可能性があります。
留学は単なる旅行ではなく、時間とお金を使って学びに行くものです。
そのため、
何を学びたいのか
どんな経験をしたいのか
どんな環境なら成長できそうか
を考えたうえで、費用を比較することが重要です。
円安を理由に「いつか行こう」と先延ばしにしすぎない
円安だから留学を延期するという判断も、もちろん選択肢の一つです。
ただし、為替がいつ円高になるのかを正確に予測することはできません。
「円高になったら留学しよう」と考えているうちに、学業や仕事、年齢など別の事情によって留学しにくくなることもあります。
もちろん無理をして留学する必要はありません。
しかし、為替だけを理由に「いつか行けたらいい」と先延ばしにするのも、一度考えてみる必要があります。
今の予算でできる留学はないか。
期間を短くすれば実現できないか。
留学先を変えればどうか。
奨学金や支援制度を利用できないか。
こうした選択肢を一つずつ検討してみましょう。
「留学にいくらかかるか」より「いくらなら出せるか」から考える
留学を考えるとき、多くの人は「この国に行くならいくらかかる?」というところから考え始めます。
しかし、円安の状況では逆の考え方もおすすめです。
まず、
自分が無理なく準備できる予算はいくらなのか
を考えてみましょう。
そのうえで、その予算で実現できる留学先や期間を探します。
例えば、
「長期留学は難しいけれど短期ならできる」
「大都市は難しいけれど地方都市なら検討できる」
「一人暮らしは難しいけれどホームステイなら可能」
「長期間の留学ではなく、まず短期留学を経験してみる」
というように、選択肢が広がります。
留学にはさまざまなスタイルがあります。
最初から理想のプランだけを考えるのではなく、自分の予算の中で最も目的を達成できるプランを探してみましょう。
円安の時代だからこそ「留学でしかできない経験」に目を向けよう
円安になると、どうしても費用の話ばかりに目が向いてしまいます。
しかし、海外留学には金額だけでは測れない価値があります。
海外で生活することで、日本では当たり前だと思っていたことが違って見えるようになることがあります。
英語を使って買い物をしたり、現地の人と会話したり、文化の違いを体験したり、自分で問題を解決したりする経験は、教科書だけでは得にくいものです。
また、海外で生活することで、自分の英語力の弱点に気づくこともあります。
「もっと話せるようになりたい」
「この表現を覚えたい」
「もっと相手の話を聞き取れるようになりたい」
という具体的な目標が生まれることもあります。
留学は、英語を学ぶ場所であると同時に、英語を実際に使って生活してみる場所でもあります。
だからこそ、費用だけで判断するのではなく、留学によって得られる経験も含めて考えることが大切です。
まとめ:円安でも「工夫次第」で留学の選択肢は広げられる
円安になると、海外留学の日本円での負担が大きくなりやすいのは事実です。
特に、現地通貨で支払う授業料や滞在費、生活費などは、為替の変動による影響を受けやすくなります。
しかし、だからといって「円安だから留学できない」と決めつける必要はありません。
留学期間を見直す
留学先や都市を比較する
滞在方法を工夫する
自炊などで生活費を管理する
航空券を含めた総額で考える
奨学金や支援制度を調べる
予算に余裕を持たせる
留学の目的に合わせてお金を使う
といった方法を組み合わせることで、自分に合った留学プランを考えることができます。
特に大切なのは、「一番安い留学」を探すことではありません。
「限られた予算で、自分が一番得たい経験を実現できる留学」を探すことです。
円安や物価上昇など、海外留学を取り巻く環境は変化しています。
だからこそ、以前聞いた留学費用だけを基準にするのではなく、現在の費用を確認し、自分の予算に合わせて柔軟に計画することが重要です。
「円安だから無理」と最初から諦めるのではなく、
「自分の予算なら、どんな留学ができるだろう?」
と考えてみてください。
短期留学、語学留学、大学留学、ワーキングホリデーなど、海外で学ぶ方法は一つではありません。
自分の目的と予算に合った方法を探すことが、円安の時代に留学を実現するための第一歩です。
そして、海外で実際に英語を使い、現地の人と交流し、日本とは異なる環境で生活する経験は、費用だけでは測れない大きな財産になるでしょう。
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