バギオ・Pines IELTS Campus:IELTS対策に最適な環境

PINES IELTSキャンパスの食堂で昼食をとる数人の学生たち

Pines International Academy (パインス・インターナショナル・アカデミー)は、バギオ市内に2つのキャンパスを構えています。
観光スポットに近い「Pines Main Speaking Campus」と、幹線道路の裏手に位置する「Pines IELTS Specialized Campus」です。

今回は、Pines IELTSキャンパスを訪問・見学した際の様子をご紹介します。
フィリピンでIELTSを学びたい方、またはこの学校でIELTSコースを受講予定の方は、ぜひ最後までご覧ください。

パインス IELTSキャンパスについて

名称変更について

このキャンパスはもともと、所在地の名前にちなんで「チャピス・キャンパス」と呼ばれていました。
しかし、IELTS専用キャンパスにする方針が決まり、「Pines IELTS Specialized Campus」に名称が変更されました。

2018年に私がメインキャンパスで教えていた頃は、初級から中級レベルのESL学生を担当していましたが、このキャンパスでは上級レベルの学生がESL・TOEIC・IELTSを学んでいました。
その後、上級レベルのESLコースはメインキャンパスに移され、続いてTOEICも移行し、現在はIELTSコースのみを開講しています。

「Chapis」を覚えておくべき理由

2022年にこのキャンパスを離れる前、私は毎日「Chapis(チャピス)」という言葉を口にしていました。
毎朝タクシーに乗るとき、最初に運転手へ「チャピス」と伝えるのが日課だったのです。すると、いつもすぐに理解してくれました。

学生の皆さんにちょっとしたヒントです。
タクシーの運転手は、学校名よりも「チャピス」と言った方がはるかに理解しやすいです。
ですから、もしここで勉強することになったら、運転手には「チャピス」と伝えてください。短くて発音しやすく、何度も言い直す手間が省けます。

学校の雰囲気

IELTSキャンパスのバルコニーから眺めた校舎裏側の景色
Pines IELTSキャンパスは、ダウンタウンから車で15分ほど離れた小さくて静かな地区・チャピスにあります。
緑豊かな自然と、家々が点在する岩山に囲まれたこの場所は、街中というよりも「静かな隠れ家」のような雰囲気です。
そのため、校内も周辺も落ち着いており、全体に爽やかで穏やかな空気が流れています。
私たちが訪問した際も、昼食時で食堂が混み合っている時間を除けば、外の騒音や廊下での大きな声は一切聞こえませんでした。休み時間でも、学校全体が静かで落ち着いた印象でした。

キャンパス周辺:授業後にくつろげる場所

サリサリストア(フィリピンの小さなコンビニ)

キャンパス近くにあるフィリピンの飲み物やスナックを並べたサリサリストア
道の角に小さなサリサリストアがあります。
私はそこで昼食を買ったり、休み時間にバーベキューを買ったりしていました。
ルンピア(春巻き)、フィッシュボール、キキアム、イソー(鶏の腸の串焼き)、鶏肉や豚肉のバーベキュー、そしてベタマックス(鶏の血を乾燥させた串焼き)などが売られています。
「ベタマックス」と聞くと少し抵抗があるかもしれませんが、実際にはそれが好きなフィリピン人もいます(私は違いますが、笑)。
私はよくルンピア、イソー、キキアムを買っていました。とても美味しい日もあれば、少し塩辛い日もありました。

同僚や学生の中にも屋台で食べ物を買う人がいましたが、胃腸が弱い方はお腹を壊さないように避けたほうがいいかもしれません。

Cafe de Angelo

IELTSキャンパスの通り沿いにあるカフェ・デ・アンジェロの外観
「Cafe de Angelo(カフェ・デ・アンジェロ)」は、先生や学生たちがリラックスして美味しいコーヒーを楽しむためによく訪れる人気のカフェです。
残念ながら、私たちが訪問した日は閉まっていたため試すことができませんでしたが、友人たちや日本人マネージャーの上田さんは、この店のコーヒーとサービスを絶賛していました。
次にバギオへ帰省した際には、私と真太郎が実際に訪れて、率直な感想を皆さんと共有したいと思っています。

キャンパスツアー:施設と主な特徴

学校カフェカウンターの後ろに立つ明るくフレンドリーなフィリピン人スタッフ
上田さんの案内で、半日以上かけて校内の見学と体験をさせてもらいました。
キャンパス自体はこぢんまりとしていますが、学生の利便性のためにジム、クリニック、小さなカフェと売店が設置されています。

食堂も大幅に改善されていました。
現在の食堂は、木製の天井装飾とテーブルセット、柔らかな昼白色照明が温かい雰囲気を作り出しており、居心地の良い空間になっています。
私が在学していた頃とはまったく違い、今回の変化には本当に感動しました。学生たちもよりリラックスして、明るい気持ちで食事を楽しめると思います。

また、カフェと売店も新設されており、これも当時はありませんでした。
以前は受付近くに小さなテーブルが1つ置かれ、そこにお菓子と支払い用のグラスが置かれているだけでした。
今ではとても便利になり、韓国のインスタントラーメンやスナック菓子、甘いお菓子、ホットコーヒーやアイスコーヒーなどがキャンパス内で手に入ります。
カフェのスタッフもとてもフレンドリーな方でした!

ジムは本格的ではないものの、筋力トレーニングと有酸素運動用のマシンが揃っているため、簡単なワークアウトには十分です。

日常生活:キャンパスでの暮らしと体験談

学校の食事

野菜とチキンアドボが添えられたランチ
私が一番好きなフィリピン料理は「アドボ」(写真右)です。
醤油、酢、ローリエ、ニンニク、胡椒でマリネした豚肉や鶏肉を煮込んだ、フィリピンの代表的な家庭料理です。
昼食にはチキンアドボ、サラダ、味噌汁、ハヤトウリやインゲンの炒め物をいただきました。
ただ、少し想像と違ったかもしれません。味噌汁も日本のものほど旨味は強くありませんでした。
でも真太郎は「美味しかった」と言っていました。

ちなみに、フィリピンでは肉を骨付きのまま調理するのが一般的です。
骨髄やミネラルがスープや料理の旨味を引き立てるからだと言われています。
ですから、骨付きの肉料理が出てきても驚かないでください。
以前、私の日本人学生の中に、骨付き肉を食べるのに苦労していた方がいました。私もまったく同感です。チキンアドボは少し大変でした。
ですので、骨に注意して、最初の一口は慎重に食べてください。

教室と自習室

少人数グループクラスやマンツーマンクラスの教室
教室は清潔でシンプル、そして快適です。
換気用のファンもあり、マンツーマン授業もグループ授業も快適に受けられます。
ただし、部屋によっては少し狭い場合もあり、背の高い方や体格の大きい方は出入りに少し苦労するかもしれません。
全体としては学習に適した環境です。

ただ個人的には、メインキャンパスのようにホワイトボードマーカーのカスが床に落ちないよう、ホワイトボード用トレイ(粉受)を設置すれば、さらに良くなると思います。そうすれば、マーカーのインクで教室が汚れる心配も減ります。

学校には専用の自習室はありませんが、夜間や早朝には教室を自習用として利用できます。
ルームメイトに気をつかわずに音読や発音練習を行えるのはとても良い環境だと思いました。
もちろん寮の部屋でも勉強できます。寮については次の項目で紹介します。

学生寮

棚で仕切られたトリプルベッドのPINES IELTSの学生寮
残念ながら今回は宿泊体験ができませんでしたが、2022年のコロナ禍の数ヶ月間、私はトリプルルームで生活していました。
建物自体は古いものの、よく整備されていて清潔です。全体的に快適な寮だと感じました。
写真はあまり撮っていませんが、参考までに1枚掲載します(机が散らかっているのはご容赦ください笑)。

スナック、タッパー、文房具が置かれた学生寮の部屋の机

トリプルルームには、ベッド横の棚、勉強机の引き出しと棚、そして壁には3人分のクローゼットが均等に設置されています。
部屋は広くはありませんが、衣類や私物を収納するには十分なスペースがありました。
最初は「この狭さではプライバシーがないのでは」と思っていましたが、ベッドの半分を覆う棚のおかげで、落ち着いて自分の時間を過ごせました。

シャワー室はトイレの隣にあり、ガラスの壁で仕切られているだけなので、床が濡れてしまうことがあります。
学校からマットが1枚支給されますが、それだけでは足りず、私は自分で1枚買い足しました。
学生寮のバスルームの入口から見たシャワーとトイレ

他の人と暮らすのはどんな感じ?
私は同僚と同室でしたが、とても仲良くなり、仕事も楽しく過ごせました。
もともと内向的な性格なので、最初は共同生活に不安がありましたが、それは大きな誤解でした。
実際にはとても貴重な経験になりました。
もし共同生活を迷っている方がいれば、ぜひ挑戦してみてください。
きっと日本人、台湾人、韓国人など、いろいろな国の学生と出会い、友達になれるはずです。

Wi-Fi環境

過去の経験から、学校のWi-Fiは時々不安定になることがありました。
コロナ禍にオンライン授業が中断してしまうのではと心配したこともあります。
あるとき、欠席者名簿を記入するために受付へ行った際、学生の要望や意見を書き込む用紙が置いてありました。
そこにはほとんどの学生が「Wi-Fiが弱い」と書いていました。
私は特に驚きませんでしたが、日本のように高速で安定した通信環境に慣れている方にとっては、不便を感じるかもしれません。
ただし、これはこの学校に限らず、フィリピン全体でよくある問題です。

体験レッスン:IELTSクラスの様子

IELTS体験授業中に本をめくる生徒と教師
正直、私も授業に参加してみたかったのですが、私は教師だったので、エコー先生の体験レッスンは真太郎が受け、私は授業の様子を観察することにしました。
彼はIELTSスピーキングの授業を受け、エコー先生はとてもフレンドリーで話しやすかったと話していました。
トピックは「Home Town」で、特に難しさは感じなかったそうです。

家族、勉強、趣味、仕事、ホームタウンといった個人的な話題は、IELTSスピーキングテストの前半(イントロダクションとインタビュー)でよく扱われます。
一見簡単そうですが、語彙力と文法の正確さを保ちながら、自然に自分のことを話す練習が必要なパートでもあります。
真太郎は「内容は簡単だった」と言っていましたが、使用した文法については自信がない様子でした。

インタビュー:ヘッドティーチャーとIELTS講師の声

ヘッドティーチャー(ジュナイダ先生)

インタビュアーの前で学校を説明するジュナイダ主任教師
パインスIELTSのヘッドティーチャーであるジュナイダ先生に、「学生たちがこの学校で一番好きなところは?」と尋ねたところ、「先生たちです」と答えてくれました。
清潔で快適な施設はもちろん重要ですが、良い先生がいることが、学生の学び方や学校生活をより良いものにしてくれるのだと改めて感じました。

ジュナイダ先生は、私がメインキャンパスで勤務していた頃の先輩です。
2022年当時、IELTSキャンパスのヘッドティーチャーを務めていたのはジョイ先生でしたが、ジュナイダ先生も親しみやすい方で、授業やコースについて不安がある学生は、気軽にオフィスで相談できます。
先生は「喜んで力になります」と話していました。

IELTS講師(エコー先生)

写真のために笑顔を見せるPINES IELTSのエコー先生
エコー先生は、日本人学生が発音に苦労していることをよく理解しています。
彼は、IPA(国際音声記号)を使って、発音練習のサポートをしているそうです。
また、自習時間や空き時間に継続して練習することで、上達する学生も多いと話していました。

多くの講師が発音指導にIPAを使用していますが、記号に慣れていない学生もいるため、この点については別のブログで詳しく説明したいと思っています。

PINES IELTSキャンパスのメリット・デメリット

メリット

1. IELTSに特化した学習環境
学生全員がIELTSコースを受講し、講師もIELTS指導のみに専念しているため、常にモチベーションの高い、目標志向の環境が維持されています。
観光地が近くにないことも、学習に集中できる大きな利点です。

2. 静かな立地
交通量の多い道路やにぎやかな市街地から離れており、集中して学習するのに最適です。

3. Pre-IELTSコース
プレースメントテストでIELTSバンドスコア1.0の初心者でも、自分のレベルに合わせたコースを受講できます。

4. ギャランティーコース
公式バンドスコア7.0以上の講師のみが担当するため、実際に試験を受けた講師から質の高い指導と的確なアドバイスを受けることができます。

デメリット

1. やや不便な立地
キャンパスから徒歩15分ほどの場所にピュアゴールド・スーパーマーケットがありますが、日用品の買い物には少し不便な立地です。
また、多様な買い物を楽しみたい場合は、タクシーで約10分のSMモールまで出向く必要があります。
さらに、観光スポットが近くに少ないため、日常生活がやや単調に感じることもあります。

2. 校外アクティビティがない
週末旅行などのアクティビティは提供されていません。
勉強と休息のバランスをとりたい場合は、自分で計画を立てる必要があります。

3. Pre-IELTSとRegular IELTSの授業構成
これらのコースはすべてがマンツーマン授業ではありません。
完全マンツーマン授業を希望する場合は、ヘッドティーチャーに相談し、許可が下りた後に追加料金を支払って、グループクラスをマンツーマンクラスに変更することができます。

まとめ

パインスIELTSは、IELTS対策に最適な環境だと思います。
バギオの静かな地区に位置しており、雑音に邪魔されることなく自然と勉強に集中できます。
IELTS初心者の方も、中級レベルの方も、あるいは7.0以上のスコアを目指す方も、意欲的な学習者にとって理想的な場所です。


学校についてさらに詳しく知りたい方は、学校情報ページをご覧ください。
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バギオ Pines IELTSキャンパス 正面外観

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ブログ著者 石川ジェニーの似顔絵(Grit留学の留学アドバイザー)
 著者:石川 ジェニー