
英語を勉強していると、「ノートには何を書けばいいの?」「せっかくノートを取っているのに、なかなか覚えられない」と感じることがあります。
単語や文法をきれいにまとめたり、授業の内容を丁寧に書き写したりすることは、もちろん無駄ではありません。しかし、英語学習のノートは「きれいにまとめること」が目的になってしまうと、思ったほど学習効果につながらないことがあります。
大切なのは、あとからノートを開いたときに「何を覚えればいいのか」「どこが苦手なのか」が分かり、さらに自分で英語を思い出したり、実際に使ったりできる状態にしておくことです。
英語学習では、ただ情報を見直すだけでなく、自分で思い出すことや、時間を空けて繰り返し触れることが記憶の定着につながります。また、単語を単独で覚えるだけではなく、例文や自分に関係のある場面と結び付けることも有効です。
そこで今回は、学生の授業から大人の英語学習、語学留学や英会話の勉強まで幅広く活用できる「英語ノートの取り方」と「復習のコツ」を紹介します。
- 英語ノートは「きれいに書く」より「あとで使える」が大切
- 英語ノートには何を書けばいい?
- ノートは「余白」を残して作ろう
- 色は使いすぎず、自分なりのルールを決める
- 単語は「英単語=日本語訳」だけで覚えない
- 「自分で例文を作る」と英語が使いやすくなる
- 間違えた問題は「消す」のではなく「残す」
- 英語ノートの復習は「読み返すだけ」にしない
- 復習するときは「分かったつもり」に注意
- 復習には「時間を空ける」ことも大切
- 「できた・あやしい・できない」で分けると復習しやすい
- 音読を取り入れてノートを「話す練習」に使う
- リスニングで聞き取れなかった英語もノートに残す
- ノートを「自分専用の英語教材」に育てる
- 英語ノート作りでやりすぎないことも大切
- 初心者でも続けやすい英語ノートの基本形
- 英語ノートは「書く→思い出す→使う」の繰り返し
- 自分に合ったノートの取り方を見つけよう
- まとめ:英語ノートは「覚えるため」ではなく「使えるようにするため」に
英語ノートは「きれいに書く」より「あとで使える」が大切
英語の勉強でノートを取るとき、つい「きれいにまとめよう」と考えてしまいます。
見出しをきれいに書き、色を使い分け、重要なところにはマーカーを引く。もちろん、見やすいノートは復習しやすいというメリットがあります。
ただし、ノートをきれいに作ること自体が目的になってしまうと、本来の学習がおろそかになることがあります。
英語ノートの役割は、学んだ内容を保存することだけではありません。
「あとから見たときに、学んだことを思い出せること」
「自分が分からなかったポイントを確認できること」
「実際に英語を使う練習につなげられること」
このような役割を意識すると、ノートの取り方も変わってきます。
例えば、先生や教材に書いてある英文をすべて写すだけでは、自分にとって重要なポイントが分かりにくくなります。
それよりも、「この単語の意味が分からなかった」「この文法が理解できなかった」「この表現は会話で使えそう」といった、自分自身の学習記録を残しておくことが重要です。
ノートは「英語の情報を集める場所」ではなく、「自分が英語を学ぶための記録」と考えると分かりやすいでしょう。
英語ノートには何を書けばいい?
英語学習では、単語、熟語、文法、例文、発音、リスニングで聞き取れなかった表現など、さまざまな情報が出てきます。
これらをすべて同じように書き込む必要はありません。
むしろ、「あとで復習したい情報」を中心に残していくことがおすすめです。
覚えたい単語や表現
意味を間違えやすい単語
授業や教材で重要だと感じた文法
自分が理解できなかった英文
発音や聞き取りで難しかった部分
実際の会話で使えそうな表現
自分が間違えた英文
このような情報は、後から見返す価値があります。
特に重要なのが「自分が間違えたこと」です。
例えば、教材に「I have lived here for a long time.」という英文が出てきたとします。
単に英文と日本語訳を書くだけではなく、「現在完了が苦手」「forとsinceを混同しやすい」といった自分の注意点も書いておけば、次回の復習で確認するポイントが明確になります。
英語学習では、他の人にとって重要なことが、自分にとって重要とは限りません。
だからこそ、自分がつまずいたポイントを中心にノートを作ることが、効率的な学習につながります。
ノートは「余白」を残して作ろう
英語ノートを作るときに意外と重要なのが「余白」です。
最初からページいっぱいに情報を書き込んでしまうと、後から新しい気づきを追加することができません。
英語を勉強していると、後になって「この単語は別の意味でも使う」「この表現はこういう場面でも使える」「この文法は以前習った内容とつながっている」と気づくことがあります。
そのため、最初から完成させようとする必要はありません。
「あとで書き足すことを前提にノートを作る」
という考え方がおすすめです。
例えば、英文を書いた下に日本語訳だけを書くのではなく、少し余白を残しておきます。
そこに後から、関連する表現や注意点、自分で作った例文などを書き足します。
こうすると、一度作ったノートが時間とともに成長していきます。
最初から完璧なノートを作るよりも、学習を続けながら情報を追加していくほうが、結果的に自分専用の使いやすい教材になります。
色は使いすぎず、自分なりのルールを決める
英語ノートでは、色ペンやマーカーを使う方法もあります。
色分けすると重要な情報を見つけやすくなるため、復習の際にも便利です。
ただし、たくさんの色を使えば使うほど良いわけではありません。
色が多すぎると、「結局どこが重要なのか分からない」という状態になってしまいます。
おすすめなのは、ある程度ルールを決めることです。
重要な単語は目立つ色
文法上の注意点は別の色
後から追加した情報は別の色
自分が間違えた部分には印を付ける
というように、役割を決めておきます。
大切なのは、他の人が見てきれいかどうかではありません。
自分が後から見たときに、必要な情報をすぐ見つけられるかがポイントです。
色分けはあくまで補助的な方法として使い、色を塗ること自体に時間をかけすぎないようにしましょう。
単語は「英単語=日本語訳」だけで覚えない
英語ノートで特に悩みやすいのが、単語のまとめ方です。
例えば、
「important=重要な」
とだけ書いて終わりにしてしまう方法があります。
これでも最低限の意味は分かりますが、実際に英語を使うことを考えると情報が不足しています。
単語を覚えるときは、可能であれば意味・発音・使い方・例文まで意識してみましょう。
例えば「important」という単語なら、
important=重要な
発音を確認する /ɪmˈpɔːrtnt/
important information
It is important to understand this.
というように、実際の使われ方まで確認します。
こうすると、単語を単独の知識としてではなく、「英文の中で使うための知識」として覚えやすくなります。
単語学習では、単純に何度も書き写すだけよりも、例文を作ったり、自分に関係のある場面と結び付けたりするなど、意味を深く処理する工夫が有効だとされています。
「自分で例文を作る」と英語が使いやすくなる
単語や文法をノートにまとめたら、自分で例文を作ってみましょう。
例えば「enjoy」という単語を覚えたとします。
単語帳にある例文をそのまま覚える方法もありますが、自分自身に関係のある英文を作ると、より具体的なイメージを持ちやすくなります。
「I enjoy listening to music.」
「I enjoy traveling.」
「I enjoy talking with my friends.」
このように、自分が普段していることや好きなことに置き換えてみます。
自分に関係する内容であれば、単なる暗記ではなく「自分の言葉」として英語を考えることができます。
さらに、作った英文を声に出して読んでみると、書く・読むだけでなく、話す練習にもつながります。
間違えた問題は「消す」のではなく「残す」
英語ノートでぜひ残しておきたいのが「間違い」です。
勉強していると、間違えた問題を見たくなくなってしまうことがあります。
しかし、間違いは自分の弱点を教えてくれる重要な情報です。
例えば、
「この単語の意味を間違えた」
「過去形と過去分詞を混同した」
「三単現のsを忘れた」
「前置詞を間違えた」
「英文の語順が分からなかった」
といった記録を残しておきます。
そして、正解を書くだけではなく、「なぜ間違えたのか」を短く書いてみましょう。
「意味を勘違いしていた」
「似た単語と混同した」
「日本語の語順で考えてしまった」
など、自分のミスの傾向が見えてきます。
同じような間違いを繰り返しているなら、それは自分にとって重点的に復習すべきポイントです。
英語ノートの復習は「読み返すだけ」にしない
ノートを作ったら、次は復習です。
ここで重要なのが、ノートをただ読み返すだけで終わらせないことです。
例えば、ノートを開いて英文と日本語訳を眺めていると、「分かった」「覚えている」という感覚になります。
しかし、ノートを閉じた状態で英文を思い出せるかどうかは別問題です。
そこで、復習するときは一度ノートを閉じて、自分で答えてみましょう。
日本語を見て英語を言ってみる
英単語を見て意味を答えてみる
英文の続きを思い出してみる
文法のルールを自分の言葉で説明してみる
覚えた単語を使って例文を作ってみる
このように「思い出す」作業を取り入れることが大切です。
学習研究でも、単に情報を繰り返し読むより、学んだ内容を自分で思い出す「検索練習」が記憶の定着に役立つことが示されています。
復習するときは「分かったつもり」に注意
英語学習でよくあるのが、「見れば分かるけれど、自分では言えない」という状態です。
例えば「I have been to Kyoto.」という英文を見れば意味が分かる。
しかし、「私は京都に行ったことがあります」と言われたときに、英語がすぐ出てこない。
この場合、その英文を「理解している」と「使える」は同じではありません。
そこで復習するときには、あえてノートを閉じます。
日本語だけを見て英文を言ってみたり、単語だけを見て意味を思い出したりします。
「見れば分かる」から「何も見なくても思い出せる」へ。
この変化を意識することが、英語を使えるようにするうえで重要です。
復習には「時間を空ける」ことも大切
英語を覚えた直後に何度も繰り返していると、「もう完璧に覚えた」と感じることがあります。
しかし、本当に覚えているかどうかは、時間が経ってから確認してみなければ分かりません。
そのため、復習は一度にまとめて行うよりも、間隔を空けて何度か確認する方法がおすすめです。
例えば、
学習した内容をその日のうちに軽く確認する
少し時間を空けて、もう一度思い出してみる
さらに時間が経ってから再確認する
忘れていたものを重点的に復習する
という流れです。
重要なのは、毎回すべてを最初から勉強し直す必要はないということです。
すでに覚えているものよりも、忘れていたものや間違えたものを優先します。
英語学習では、復習の間隔を空けながら繰り返し触れることが記憶の定着に役立つとされています。
「できた・あやしい・できない」で分けると復習しやすい
ノートを使って復習するときは、学習内容を細かく分類しすぎる必要はありません。
できた
あやしい
できなかった
くらいのシンプルな分類でも十分です。
「できた」ものは、次の復習では軽く確認する程度にします。
「あやしい」ものは、もう一度例文や意味を確認します。
「できなかった」ものは、重点的に復習します。
この方法なら、毎回ノートを最初から最後まで読み返す必要がありません。
自分の苦手な部分だけを効率よく復習できるため、学習時間を有効に使えます。
音読を取り入れてノートを「話す練習」に使う
英語ノートは、読むだけの教材にする必要はありません。
書いた英文を声に出して読めば、スピーキングや発音の練習にも利用できます。
例えば、ノートに書いた例文を見ながら音読します。
次に、英文を隠して言ってみます。
さらに慣れてきたら、日本語だけを見て英語を言ってみます。
このように段階を変えていくと、同じノートでも複数の練習ができます。
英語学習では、読む・書く・聞く・話すといった複数の技能を組み合わせることが大切です。
ノートに書いた内容を声に出して使うことで、「覚えるためのノート」から「英語を使うためのノート」へ変えていくことができます。
リスニングで聞き取れなかった英語もノートに残す
英語ノートは、単語や文法だけを書くものではありません。
リスニングの勉強をしていて「何と言っているのか分からなかった」という表現も、ぜひ記録しておきましょう。
例えば、音声を聞いたときには聞き取れなかったけれど、スクリプトを見ると知っている単語だった、ということがあります。
この場合、
「知らない単語」
なのか、
「知っているけれど聞き取れなかった単語」
なのかを区別することが重要です。
知っている単語なのに聞き取れなかったのであれば、発音や音のつながり、実際の会話でのスピードなどが原因かもしれません。
その表現をノートに残して、音声を聞きながら確認します。
さらに、英文を見ずに聞いてみたり、声に出して真似してみたりすることで、リスニングと発音の練習にもつながります。
ノートを「自分専用の英語教材」に育てる
英語ノートを長く使っていくと、単なる授業の記録ではなくなっていきます。
最初は単語を書きます。
次に例文を書きます。
その後、関連する表現を追加します。
さらに、自分が間違えたポイントや先生から教えてもらったこと、実際の会話で使った表現などを書き足していきます。
すると、少しずつ「自分が英語を勉強するための教材」になっていきます。
市販の教材は、多くの人に向けて作られています。
一方、自分のノートには、自分が苦手なところ、自分が間違えたところ、自分が興味を持った表現が集まっています。
つまり、学習を続けるほど自分にとって必要な情報が詰まった教材になっていくのです。
英語ノート作りでやりすぎないことも大切
英語ノートを工夫することは大切ですが、ノート作りに時間をかけすぎる必要はありません。
例えば、
色を何種類も使って装飾する
教材の文章をすべて書き写す
毎回ページを完璧に整理する
ノートをきれいにすることに時間をかける
といったことが中心になってしまうと、英語そのものに触れる時間が減ってしまいます。
英語ノートは「作品」ではありません。
英語を身につけるための道具です。
多少字が乱れていても、後から自分が分かれば問題ありません。
むしろ、授業中やレッスン中は先生の話を聞いたり、英語を声に出したりすることを優先し、必要なことだけを素早くメモするほうが良い場合もあります。
初心者でも続けやすい英語ノートの基本形
「結局、どんなノートにすればいいの?」という場合は、まずシンプルな形から始めてみましょう。
ページには、学習した日付とテーマを書きます。
その下に、覚えたい単語や表現を書きます。
次に、意味や例文を書きます。
さらに、その下に「自分が間違えたこと」「注意したいこと」を短く記録します。
最後に余白を残しておきます。
この余白には、後日の復習で分かったことや新しく出会った表現を書き足します。
そして復習するときは、ノートをただ読むのではなく、できるだけ隠して思い出してみます。
このシンプルな流れだけでも、英語ノートはかなり使いやすくなります。
英語ノートは「書く→思い出す→使う」の繰り返し
英語ノートを活用するときに覚えておきたいのが、
書く → 思い出す → 使う → また復習する
というサイクルです。
まず、学んだことをノートに記録します。
次に、時間を空けてノートを見ずに思い出します。
思い出せなかった部分を確認します。
その後、単語や文法を使って自分で英文を作ります。
そして、しばらく時間を空けて、もう一度確認します。
このサイクルを繰り返していくことで、ノートが単なる「記録」ではなく、英語を身につけるための学習ツールになります。
特に大切なのは、「書いたら終わり」にしないことです。
ノートは完成した瞬間がゴールではなく、そこから復習に使ってこそ価値があります。
自分に合ったノートの取り方を見つけよう
英語ノートの作り方には、絶対的な正解があるわけではありません。
学校の授業を中心に勉強している人と、英会話を勉強している人では、必要な情報も違います。
資格試験を目指している人なら、間違えた問題や文法のポイントを中心にまとめる方法が向いているかもしれません。
一方、英会話を身につけたい人なら、実際の会話で使えそうなフレーズや、自分が言えなかった表現を中心に残す方法が役立ちます。
語学留学をしている人であれば、授業で習った表現だけでなく、現地で実際に聞いた言葉や、自分が伝えられなかったことを記録するのもおすすめです。
重要なのは、他の人のノートをそのまま真似することではありません。
「自分は何を覚えたいのか」「何が苦手なのか」「次に何をできるようになりたいのか」を考え、それに合わせてノートを作ることです。
まとめ:英語ノートは「覚えるため」ではなく「使えるようにするため」に
英語ノートというと、単語や文法をきれいにまとめることをイメージする人も多いでしょう。
しかし、本当に役立つ英語ノートは、必ずしもきれいに整理されたノートとは限りません。
自分が分からなかったことが分かる。
覚えるべきことがすぐ見つかる。
間違えたポイントを何度も確認できる。
英文を思い出す練習ができる。
覚えた表現を実際に使う練習ができる。
このようなノートであれば、多少レイアウトが不揃いでも十分に役立ちます。
特に意識したいのは、ノートを「読み返すだけ」で終わらせないことです。
ノートを閉じて思い出す。
声に出してみる。
自分で英文を作ってみる。
時間を空けてもう一度確認する。
こうした小さな復習を積み重ねることで、英語の知識を「知っている」状態から「使える」状態へ近づけていくことができます。
英語学習は、毎回完璧に覚える必要はありません。
忘れてしまったら、もう一度思い出せば大丈夫です。
間違えたら、その間違いを次の復習に活かせばいいのです。
「きれいな英語ノートを作る」ことより、「何度も使いたくなる英語ノートを作る」こと。
これを意識するだけでも、普段の英語学習は大きく変わってきます。
自分が学んだ英語を少しずつ記録し、思い出し、実際に使っていく。
そんな「自分専用の英語教材」を作る感覚で、今日から英語ノートを活用してみてはいかがでしょうか。
フィリピン留学についてのご相談は、LINEまたはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。


