
フィリピンのセブ・マクタン島にあるB’Cebuから、雨季の体調管理と学校のサポート体制についての案内が届きました。
学校によると、雨季は気温や湿度の変化などにより、例年、風邪や胃腸症状を含む体調不良が起こりやすい時期で、現在も一部の方から体調不良の申し出があるとのことです。
あわせて、私たちもフィリピン保健省の公的情報を確認し、雨季の感染症に関する注意喚起について調べました。
学校が提携することびあクリニックによる、雨季に注意したい腸チフスやアメーバ症についての資料も共有されました。
今回の案内は特定の感染症の発生を知らせるものではなく、雨季を迎えるにあたり、体調管理で気をつけたいことや、体調を崩した場合に受けられるサポートについて事前に知らせる内容です。
雨季に注意したい腸チフスとアメーバ症
ことびあクリニックの資料では、雨季は水や食品が汚染されやすくなることから、腸チフスやアメーバ症に注意するよう案内されています。
どちらも、汚染された水や食品を口にすることで感染する病気です。
腸チフス
腸チフスは、腸チフス菌に汚染された水や食品を口にすることで感染します。
主な症状として以下が挙げられています。
▸ 高熱(持続する発熱)
▸ 頭痛・体のだるさ
▸ 食欲不振
▸ 腹痛・下痢
▸ 吐き気・嘔吐
アメーバ症
アメーバ症は、アメーバという原虫に汚染された水や食品を口にすることで感染します。
主な症状として、以下が挙げられています。
▸ 下痢
▸ 腹痛・おなかの張り
▸ 吐き気・食欲不振
▸ 体重減少・だるさ
飲み物や食事にも注意
ことびあクリニックでは、腸チフスやアメーバ症を予防するため、飲み物や食事、手洗いなどについて注意を呼びかけています。
飲料水はミネラルウォーターや市販のペットボトル水を利用し、生水は避けます。
食事は十分に加熱されたものを選び、生の肉や魚介類、加熱が不十分な食品を避けることが推奨されています。
特に貝類や生野菜には注意が必要とされています。
また、食事の前やトイレの後、外出から戻った後には石けんで手を洗い、トイレや調理器具などを清潔に保つことも予防につながります。
氷についても、汚染された水から作られている可能性があるため、信頼できる店舗のものを利用するよう案内されています。
このような症状がある場合は受診を
ことびあクリニックの資料では、以下のような場合は早めに受診するよう案内しています。
▸ 高熱が3日以上続く
▸ 強い腹痛や下痢が続く
▸ ぐったりして食事がとれない
▸ 血便が出る
▸ 体重が減ってきた
海外滞在中は、体調を崩しても「少し休めば治るだろう」と様子を見てしまうことがあるかもしれません。
受診の目安があらかじめ示されているので、体調の変化に気づいたときの判断材料として確認しておくとよいと思います。
B’Cebuの体調不良時のサポート体制
B’Cebuでは、体調を崩した場合に学校内でもサポートを受けられる体制が整えられています。
▸ 平日は毎日、提携クリニックによる校内往診を実施
▸ 体調不良を申し出た方への継続的なフォローアップ
▸ 感染性のある症状が疑われ、ほかの方との接触に配慮が必要と判断された場合は専用のケアルームを用意
▸ ケアルームで療養する場合は、食事、ポカリスエット、ゼリーなどを毎日提供
▸ 症状に応じて、クリニックへの相談や受診を案内
体調不良時に診察を受けられるだけでなく、療養する場所や食事などについても学校側の対応が用意されているのは心強いと思います。
体調不良時は学校にも相談を
B’Cebuでは、体調不良や健康面で気になることがある場合は、差し支えない範囲で学校にも相談してほしいと案内しています。
学校側で状況を確認し、本人へのフォローアップや必要なサポートにつなげるとしています。
フィリピン保健省も雨季の感染症に注意を呼びかけています
私たちも、学校とクリニックからの案内だけでなく、フィリピンの公的機関が雨季の感染症についてどのような注意を呼びかけているのか確認しました。
フィリピン保健省の中央ビサヤ地域事務所(DOH Central Visayas CHD)は、2024年6月、セブを含む中央ビサヤ地域で、雨季に注意したい感染症への警戒を呼びかけています。
対象として挙げられているのは、水系感染症、インフルエンザ、レプトスピラ症、デング熱です。
英語では「Waterborne diseases、Influenza、Leptospirosis、Dengue」と表記され、それぞれの頭文字から「W.I.L.D. diseases」と呼ばれています。
特に水系感染症については、水源が汚染され、それが十分に処理されないまま飲料や調理に使われることが感染につながるとして、水源を清潔に保つことや適切な廃棄物処理などを呼びかけています。
また、早期発見と適切なタイミングで医療機関を受診することの重要性も示されています。
さらに、フィリピン保健省のビコール地域事務所は2025年、清潔な飲料水や安全な食事、適切な衛生環境が確保できない状況では、食べ物や水を介した感染症のリスクが高まるとして注意を呼びかけています。
注意が必要な感染症には、今回ことびあクリニックが取り上げているアメーバ症と腸チフスも含まれています。
予防策として、適切な手洗いに加え、安全な水や衛生環境の確保などを含む「WASH」の実践も推奨されています。
WASHとは、安全な水の確保、衛生的な生活環境、手洗いなどの衛生習慣を組み合わせた公衆衛生の考え方です。
学校から今回届いた注意喚起は、B’Cebuだけで特別な問題が起きているという話ではなく、フィリピンの保健当局も注意を呼びかけている雨季の健康管理と重なる内容であることが分かります。
まとめ
海外で生活していると、体調を崩したときに「どこへ相談するのか」「診察を受けられるのか」「部屋で休めない場合はどうするのか」といったことも不安になると思います。
B’Cebuでは、平日の校内往診だけでなく、必要な場合にはケアルームで療養でき、食事などのサポートも受けられます。
学校を選ぶ際には授業や施設だけでなく、体調を崩したときにどのような対応を受けられるのかも、確認しておきたい大切なポイントだと思います。
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情報参照元
・Department of Health Bicol CHD「Food and Water-Borne Diseasesに関する注意喚起」




